美味しいものが食べたいな
recipe
美味しいものになかなか巡り合えない
私の小さい頃(今から45年程前)は,日本国中貧しかった。いやこの言い方は正しくない。私の近所には金持ちはいなかったと言った方が正しいだろう。ある晩夕食に焼きビーフンがでた。とっても美味しかったので「おかわり」と言ったが,おかわりはなかった。風邪を引いて寝ているとき「おなか空いた」と母に言ったら米びつを開け,残っていた1合弱の米で蒸しパンを作ってくれた。わが家には米がなかった。まだ井戸だった。
しかもこの私は好き嫌いが激しく,ほとんどのものが嫌いだった。ニンジン,ピーマン,椎茸(キノコ類),大根,玉ねぎ,火の通った長ねぎ,火の通ったキャベツ,刺し身,煮魚等々。母は食事を作るのに苦労しただろうなと思う。特に煮物は大嫌いだった。おでんも嫌いだった。
しかし,
食べ物がないということは,これほど食欲増強剤になるものはない。
父は転勤仕事でしょっちゅう転勤していた。小学校の頃から何度も引っ越した。中学の頃に2度引っ越した。高田に2年行って,また同じ家に戻ってきた。その時,手伝いに来てくれた父の部下の10数人にラーメンが振る舞われた。そのおかずに刺し身が出た。刺し身を私は食えなかった。手伝いの人達が食べているときはこちらは食べることができない。しかも運悪く,こちが食べる段になってラーメンがなくなってしまっていた。
さて困った。食べるものがない。腹は減る。食べたい。その時目についたのは手伝いに来てくれた人達が残した刺し身だった。姉は昔から刺し身が大好きだったので,その余った刺し身を美味しそうに食べている。これしかないと心して一切れ食べた。旨い。なかなかいける。ということでかなりの量の刺し身を食べてしまった。
このときから刺し身が食べられるようになった。
大学時代は埼玉の川口で自炊生活を送った。ある日,秩父に住んでいる後輩が,家で作っている裏が真っ白な大きな椎茸を袋一杯持ってきてくれた。嫌いだったので,どうしたものか迷った末,椎茸焼きにして醤油で食べた。
旨かった。
同じく大学の頃,あんなに苦いビールをどうして飲むのだろうと不思議に思っていたが,夏にとても喉が渇いた。飲むものがなかったのでビールを飲んだ。
旨かった。
案外食わず嫌いだったのかもしれない。今は食べられないものが少ないくらいになってしまった。出されるものなら何でも食べられると思う。いまだにイナゴはだめだが。
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さて,このページで何をやりたいか。
それは・・・・美味しいもの---何をもって美味しいというかは議論の余地はあるが、要は主観で美味しいと感ずるものとしよう---は自分で作るのが一番、・・・・料理をするのが好きなので・・・・小学校の頃から上手かった。・・・・ということでレシピーを掲載することにしよう。
以下続く。ゆっくり増やしていきましょう。でもちっとも増えないな。